| 赤ちゃんすくすくQ&A | ![]() |
| <カテゴリ索引> |
授乳 |
授乳(断乳) | 離乳食 | 食事一般 | 医療 |
医療(発熱) |
予防接種 | 発達 1 | 発達 2 | 生活習慣 |
社会性 |
排せつ | 育児不安 | 事故 |
| ★授乳 |
| Q. 来月出産予定で、できれば母乳で育てたいと思っています。最近、テレビや新聞でダイオキシンのことが盛んにいわれていて、母乳に多く含まれていると聞いているので、赤ちゃんに飲ませていいかどうか不安になります。 |
| A. 各地で母乳から高濃度のダイオキシンが検出されたというニュースは、母乳を与えているお母さんや出産間近のお母さんに、大きな不安を与えたようです。ダイオキシンは脂肪に溶けやすい性質を持っています。人が食品等をとることによって、体内の脂肪に蓄積されますが、その一部が母乳に含まれる脂肪と一緒に出てくるのです。 平成8年に出された「母乳中のダイオキシンに関わる検討会」の報告では、1歳の時点では、人工ミルクで育った赤ちゃんに比べ母乳で育った赤ちゃんの体内のダイオキシン量は、健康への影響を心配するほどではないが、多いという結果になっています。しかし、厚生省などの研究班や産科医や小児科医の集まりである「日本母乳の会」によれば、従来どおり母乳保育が推進されています。それは母乳は赤ちゃんにとって最も自然な栄養法で人工栄養にはない感染防御機能を備えており、アレルギーの原因になりにくく、母子の絆の形成に有効であることや、日本のダイオキシンの汚染値が「危険なし」と宣言した諸外国と同等であること、などが理由です。 また1歳の時点で人工ミルクで育った赤ちゃんに比べ母乳で育った赤ちゃんの体内のダイオキシン量が多くても1歳以降に同じ食事をしたと仮定すると、一生を通じて考えれば、短時間である赤ちゃんの時期の摂取は問題にならないとといわれています。 母乳栄養は、妊娠期間からの手当が重要ですから、自信を持って母乳育児の準備をなさってください。 |
| ★授乳(断乳) |
| Q. 1歳2ヶ月になる女の子です。家族の人から、「まだ、おっぱいを飲ませているの。そろそろやめたほうがいいよ」と言われます。ごはんもよく食べ、順調に育っていると思います。私自身、まだ飲ませていたいと思いますが、断乳させた方が良いのでしょうか。 |
| A. 以前は栄養上の問題だけでなく、1歳をすぎると知恵もつき自我もでてくるため、断乳が難しくなると言われていました。そのため、1歳〜1歳6ヶ月頃までには無理にでもおっぱいと「さよなら」する「断乳」という方法が、一般的でした。 おっぱいをやめる方法については、現在もいろいろな考え方があります。最近の傾向としては、お母さんと赤ちゃんが納得したうえで、おっぱいに「さよなら」する時期を決めていく「卒乳」という考え方が主流になりつつあります。 月齢の小さな赤ちゃんにとって授乳という行為には、栄養面、免疫面そして、母と子の母子相互関係を高めるなどいろいろな役割があります。それに対し、この時期のおっぱいの意味は、赤ちゃんが成長するにつれてお母さんのぬくもりや、安心感を得るための行為に変わってきます。 周囲の言葉や月齢にとらわれず、お母さんと赤ちゃんがどうしたいのかということを第一に考えて決めていくと良いでしょう。 |
| ★離乳食 |
| Q. 5ヶ月の男の子で、ミルクを1日に5回飲んでいます。最近、大人の食事を食べたそうに見つめたり、口を動かしたり、また、よだれも多くなってきましたが、そろそろ離乳食を始める時期でしょうか。だとしたら、どのように進めたらよいでしょうか。 |
| A. 離乳食の開始時期は満5ヶ月が目安になります。体重については、以前は“7キログラムを目標に”といわれていましたが、最近は発育の個人差を考慮し、余りこだわりません。それより、赤ちゃんに離乳食を受け入れる準備ができていることが大切です。大人の食事を見て口をもぐもぐさせたり、よだれが多くなってきたら開始しても良いと思います。 離乳の開始食は、1日1回で“ドロドロした飲み込める固さの穀類”とし、便の状態に注意しながら進めましょう。1週間かけてスプーン3〜4さじまで増やしたら、野菜を加えます。野菜がある程度増えたら、たんぱく源として、固ゆでした卵黄や豆腐を増やしていきます。最初は、離乳食で“栄養をとる”というよりも食べることに慣らす時期ですから、ミルクは今まで通り飲ませてください。ただし、離乳食の時は、ミルクを後に飲ませるようにしましょう。便が正常で良く食べるようなら1ヶ月程度で2回食に進めます。固さは“舌でつぶせる程度”とし、徐々に卵白や赤身の魚、脂肪の少ない鶏肉、豆類も増やし栄養バランスを心掛けましょう。生後9ヶ月ごろから離乳食は3回とし、“歯ぐきでつぶせる程度”の固さにします。1回で食べる量は主食・副食合わせて子供茶碗1〜2杯位です。ミルクは1日2回となりますから、離乳食の栄養は全体の2分の1〜3分の2を占めます。途中、下痢など便に異常がみられた時は、一時中断し、治ったら少し前の段階に戻して再開するようにしましょう。そして1歳〜1歳2ヶ月頃までに形のある物が食べられるようになり、離乳の完了となります。 【母子健康手帳参照】 |
| ★食事一般 |
| Q. 1歳9ヶ月の女の子です。もともと食が細く、いつも2〜3口しか食べません。体重も7.3キログラムと小さいため、心配で食事以外にも、いろいろな食べ物を与えています。近所の同じ位のお子さんがきちんと食べているのを見ていると、どうして自分の子は食べてくれないのだろうと悩んでしまいます。どうすれば食べるようになるのでしょうか。 |
| A. お子さんの出生時の体重や、今までの成長の様子はどうでしょうか。お手持ちの母子健康手帳の〈乳幼児身体発育曲線〉を見てみましょう。生まれた時から下のラインに沿っているのか、またはそれ以下でも、そのお子さんなりに順調に成長しているのなら心配はありません。また、体格は両親の影響を受けるといわれるので、両親が小柄だったり、食が細いとお子さんも似ることが多いようです。 実際の対応ですが、家にいる時は食事とおやつの時間以外は食べ物を与えないことです。それでも食が進まないようなら、おやつを減らしたり、牛乳だけにするなどおやつのカロリーを低く抑えましょう。 食事は家族揃って楽しい雰囲気でとることが大切です。お子さんの食事の様子を真剣な表情で見ていたり、プレッシャーをかけていては、食欲もなくなってしまいます。また、調理法や盛りつけ方も、お子さんの喜ぶような色どりや形に工夫してみましょう。盛りつける量も少なめにして、食べられたらほめてあげましょう。お子さんに「全部食べられた」という満足感を持たせることが大切です。この位の時期は、食べる量にはあまり神経質にならず、栄養をバランス良くとることを心掛けてください。 たまには、雰囲気を変えて、お弁当を持って公園でピクニックでもいかがでしょうか。外でたっぷり遊ぶことでお腹も空いて、食も進むことでしょう。 |
| ★医療 |
| Q. 2ヶ月の子どもがいます。おなかも一杯、おむつもきれいで、これといった原因もないのに訳もなくぐずることが多く、うつ伏せ寝にするとおとなしいのでうつ伏せ寝にしています。うつ伏せ寝は赤ちゃんの突然死と関係があると聞きますがどうなのでしょうか。 |
| A. 赤ちゃんの突然死は乳幼児突然死症候群(SIDS)といわれ、乳児死亡原因の第3位になっています。それまでは元気ですくすく育っていた赤ちゃんが病気でもないのにある日突然死亡し、解剖によっても突然死亡するようなはっきりした死因が分からないというものです。赤ちゃん約2000人に1人の割合で発生し、特に生後4ヶ月から6ヶ月の赤ちゃんに多く発生します。病態については、「睡眠時に起こる無呼吸(これはどの赤ちゃんにもある程度起こる)から回復する防御機能であるめざめの反応がなんらかの理由でおくれ、ますます呼吸がおさえられて死亡する」と考えられています。 平成9年度の厚生省の調査の結果、「乳幼児突然死症候群と育児環境の関連」について@「うつ伏せ寝」は「仰向け寝」に比べ発症が約3倍高まることA「父母とも喫煙の習慣がある」場合は「父母とも喫煙の習慣がない」場合に比べ、発症が約4.7倍高まることB「人工栄養」は「母乳」に比べ、発症が約4.8倍高まること、以上のような報告がありました。したがって呼吸器系の病気などで、医師の特別な指示がない限り、うつ伏せ寝は避けた方が良いでしょう。 訳もなくぐずるという事ですが、赤ちゃんの泣く原因は、暑い寒いなどの環境への不快感や、排気不足、抱っこされたいという要求など実に様々です。赤ちゃんの様子により赤ちゃんの要求を適切にキャッチしてあげましょう。 |
| ★医療(発熱) |
| Q. 1歳になったばかりの子どもです。昨日から38度を超える熱が続いています。機嫌は良く食欲もあるのですが、熱が高いので脳に障害が出ないかと心配です。先程、かかり付けの小児科で見ていただいたところ、風邪と言うことで飲み薬をいただきましたが、熱があるときは家でどのようなことに注意すればいいですか。 |
| A. 赤ちゃんや子供の発熱の原因はウイルスや細菌による感染症が最も多く、体は熱が上がることで免疫をつくり、ウイルスや細菌と闘っているわけです。このお子さんのように機嫌も良く食欲もあり水分も良く取れているようなら、それ程心配はいりません。高熱=脳の障害と心配なさる方も多いようですが、人の体には熱が上がり過ぎないように調節する働きがあるので、自分の体を壊すほどの高熱を出すことはめったにありません。しかし、体温が上がると体から逃げる水分が増え、特に小さいお子さんの場合は体の水分が少なくなる「脱水」になりやすいので予防が必要です。熱の高いときは、いつものミルクだけでなく湯冷ましや麦茶などの水分を少しずつ何回にも分けて飲ませるようにしましょう。おしっこの回数や量は減っていないか、口の中の粘膜や唇は乾いてないかなどの脱水の徴候にも注意しましょう。 高い熱のあるときには赤ちゃんも苦しそうです。家の中で静かに過ごすようにしましょう。脇の下や首などの大きな血管が通っているところをタオルでくるんだ氷嚢(ひょうのう)などで冷やすことは、熱を下げる効果があります。水枕や冷却シートを使用することも気分を良くする効果があるようです。反対に、汗をかかせようと厚着させたり必要以上に体を温めたりすることは、熱がこもってしまうので逆効果です。また、熱が高いと食欲がなくなるのでお母さんは心配になりますが、数日から1週間くらいなら食欲が落ちても水分がとれていれば大丈夫です。離乳食なら1段階前に戻したり、口当たりが良く消化の良いものを与えるようにしましょう。 普通の風邪なら原則として解熱剤を使う必要はないのですが、熱性痙攣(けいれん)を起こしたことがある場合や熱で元気のないときなど、医師の指示によって使用する場合もあります。もし、5日以上も高熱が続く場合や顔色や機嫌が悪く、苦しそうな場合はすぐ受診しましょう。 |
| ★予防接種 |
| Q. 生後3ヶ月の女の子です。市から三種混合の予防接種のお知らせが送られてきましたが、広報誌にはポリオとBCGの予定もあり、どれから受けたら良いかわかりません。他の予防接種も含め、標準的な受け方を教えてください。 |
| A. 予防接種には、強制ではありませんが、受けるようすすめられている公費負担の「法律による予防接種」と希望者だけが自己負担で受ける「任意接種」があります。ご質問の三種混合、ポリオ、BCGは法律による予防接種で、他に麻疹、風疹、日本脳炎が含まれます。公費で受けられる年齢になると相談者のように市町村からのお知らせがありますので、できるだけ早めに受けましょう。 予防接種の種類によって受ける回数やその間隔に違いがありますが、2〜3歳までに終わらせておくとよいものを順を追って説明します。まず生後3ヶ月で三種混合のT期初回(全3回)を受け始めます。これは百日ぜきが今でも多く、特に月齢の小さな赤ちゃんがかかると重症になりがちであり、また破傷風も泥んこ遊びをするようになると心配な病気だからです。次にBCG、ポリオの順でよいのですが、どちらも集団接種のため、年に2回(主に春と秋)しか受ける機会がありません。そこで三種混合の3〜8週の接種間隔の合間を利用してうけてもよいでしょう。ポリオは6週以上あけて2回飲まなければなりませんが、2回の間隔は長期間あいても問題ありません。 次に1歳になったらすぐに麻疹を受け、続いて任意接種ですが合併症や後遺症が気になる、おたふくかぜも受けたいものです。(水痘については、現在は治療薬〔抗ウイルス薬〕もあり、かかったとしても治り易い病気ですが、重症化する恐れのある子の場合には受けておくと安心です。)そして流行をみながら風疹を受け、この頃になると三種混合のT期追加の時期になりますので、これも済ませておきましょう。日本脳炎は3歳からが標準的な接種年齢ですが、一部の市町村では個別接種が導入され、早い時期からの接種が可能になりました。 |
| ★発達 1 |
| Q. 2歳3ヶ月になる孫の言葉の遅れがとても心配です。意味のある言葉が出始めたのは1歳半位からでした。今でも「ワンワン」「あった」「いった」などの片言は多いのですが、文章になりません。言葉が遅いことで、娘は周囲から「知能が低いのではないか」と言われたり、肩身の狭い思いをしているようです。 孫は時々遊びに来ますが、片言しか話せなくても私や娘の言うことは何でも分かっているようですし、今までの健診でも異常と言われたこともなく、知恵遅れとは思えません。 娘はどちらかというと、口数の少ない方なのでそれも関係しているのでしょうか。 |
| A. 言葉は、植物に例えると花にあたります。根や茎、そしてそれらが育つ土がなければ、花は咲かないように言葉にもそれを育てる土が必要です。 言葉を育てる「土」には、耳が聞こえていること、声を出して色々な語音を発音できること、絵本の食べ物を食べるふりや積木を乗り物に見立てて遊ぶ等のごっこ遊びができること、お母さん等とのかかわりややりとりができることがあります。 耳の聞こえ、発音、子どもの発達、親とのかかわりはどうでしょうか。お話し好きで、絶えず赤ちゃんに話しかけているお母さんと、無口であまり言葉かけをしないお母さんとでは、子どもの言葉の発達に違いが現れるのは当然といえます。 一般的に意味のある言葉が話せるようになるのは、生後10〜18ヶ月で、1歳半から2歳位で、2語文(ワンワンキターのように2つの単語がつながる)が話せるようになります。お孫さんはまだ2語文が出ていないようですが、単語はかなり広がっている様子なので、すぐに2語文へと発展していくのではないかと思われます。何よりも大人の言うことを理解できるということが重要ですから、言葉の遅れひとつをとって、あれこれ心配することはないでしょう。 しかし、言葉の発達を促すことは大切ですから、今以上に言葉かけをしてあげるようにしましょう。日々の生活の中で、お子さんの興味のある事柄をゆっくり復唱したり、はっきりした口調で言葉かけをしていきましょう。言葉の発達には個人差があるので幅を持ってみていくことが大切です。また、物を何かに見立てて、ごっこ遊びをしてみましょう。物をあげたりもらったりのやりとりや、むすんで開いて等の手あそび、くり返しのある絵本等で楽しむこともよいでしょう。 |
| ★発達 2 |
| Q. 1歳4ヶ月の女児です。今までは、泣くことも少なくおとなしい赤ちゃんで、とっても手のかからない子でした。ところが最近になって、思う通りにならなかったり、気に入らないことがあると「キィー」と奇声を発するようになり、戸惑っています。女の子なのに気性の激しい子になったらどうしようと心配しています。言葉は少し前から「パパ」「ママ」などの片言が出始めています。 |
| A. 手のかからないおとなしい赤ちゃんだったということですが、心と体がすくすく育って1歳位になると、徐々に自我が芽生えて、自分の思った通りに行動したいという気持ちが旺盛になってきます。しかし、まだ言葉を自由に使うことができないためにうまく表現できなかったり、思うようにいかないというギャップが、奇声を発するという行動を招いていると考えられます。 また、奇声を発するのは、ひとり遊びをしている時に多いということですから、お子さんは奇声を発することによって、お母さんが来たり、周りが注意を向けてかまってくれるということを期待しているとも考えられます。 以上のことから対応を考えてみると、まず、毎日少しの時間でもいいですから、お子さんとゆったり向き合って過ごせる時間を持つようにすることが必要ではないでしょうか。絵本でも積木でもいいですから、お子さんの遊びに付き合ってあげましょう。 また、お子さんが奇声を発するような時ばかりでなく、機嫌のいい時も注意を向けて言葉をかけたり、楽しい気持ちを一緒に味わってあげましょう。そうしていくうちに、言葉も広がり、気持ちを素直に表現できるようになることでしょう。 |
| ★生活習慣 |
| Q. 7ヶ月になる女の子です。最近、夜間、時々目を覚まし、泣いてぐずります。ミルクを与えたり、抱っこをしたりして何とか寝かそうとするのですが泣き止まず、1時間位続きますがどうしてでしょうか。また、これを止めさせる方法はあるのでしょうか。 |
| A. 生後1ヶ月位までは昼夜の区別なく1日の大半を過ごしていた赤ちゃんも、3ヶ月位になると次第にまとまって眠れるようになるものです。しかし、安心したのも束の間で再び起こされるようになるとお母さんにとっては辛いことですね。昼間は元気なのに、毎晩のように目覚め、泣いてぐずることを「夜泣き」といいます。これは月齢的には生後6ヶ月〜1歳半位に多く、成長の一過程に見られる生理的な現象です。原因は環境によるものや、精神的な興奮が多いようです。1歳未満の赤ちゃんの睡眠は、浅い眠りの割合が多いため、環境の影響も受けやすいともいえます。 暑かったり寒かったり、また、空気の乾燥や騒音などはありませんか。昼間の興奮はどうでしょう。できるだけ静かで快適な環境を整えてあげるようにしましょう。 次に、実際の対応についてお話します。ミルクを与えることは、一度なくなっていた夜間の授乳を再び習慣付けることになります。白湯や麦茶などを少量与えてみましょう。また、泣いたからといって、直ぐに抱き起こしたり、照明をつけたりなど慌てたりせず、布団の上から軽く叩いて静かに寝かしつけるようにしましょう。場合によっては添い寝も効果的です。「夜泣き」はある一定の時期を過ぎれば自然に落ち着きますので、ゆったりした気持ちを持って、あまり神経質にならないようにしましょう。 |
| ★社会性 |
| Q. 1歳5ヶ月の男の子です。わがままになってきたのか、このごろ、よく公園で顔を合わせる近所の同じ位の男の子と必ずといってよいほど、おもちゃの取り合いになってしまいます。一人っ子のために、仲良く遊べないのでしょうか。 |
| A. 1歳5ヶ月同士ですと、まだ、自分の物と人の物の区別がつかないため、同じ物でも他の子が持っている物を欲しがったり、自分の物を貸してあげられなかったりします。また、物を貸したり、借りたりする意思の疎通が言葉でうまく表現できないために、自分の欲求が先に出てしまい、欲求同士がぶつかり合い、おもちゃの取り合いとなってしまうのです。一人っ子のために仲良く遊べないということではなく、このころの子どもは取り合いをしたり、ケンカをしながら、子ども同士の社会を学び成長していくのです。 また、取り合ったり、ケンカをしたからといって決して仲が悪くなるわけではありません。頭ごなしに叱ったり、いつも我慢させるのではなくできるだけ見守ってあげましょう。そして、始めのうちは、お母さんたちも子どもたちと一緒に遊びの輪に入り、「貸してちょうだい」「どうぞ」「ありがとう」「一緒に遊ぼう」など言葉で主張する方法や譲る方法をその場で繰り返し、教えていきましょう。子どもの社会にいれることは、子ども同士の社会性を身につけさせるよいチャンスとなるのではないでしょうか。 |
| ★排せつ |
| Q. 生後2ヶ月の女の子です。新生児期の頃は、1日に3〜4回、便をしていたのですが、この頃、便秘気味で、2〜3日に1回、出ない時で5日位便をしません。母乳栄養で、体重増加もよく、今まで特に大きな病気もせずに育ってきました。現在、機嫌も良いし、母乳の飲みも良いようです。どうして便が出ないのでしょうか。また、便が出ない時にはどのような処置をすればよいでしょうか。 |
| A. 生後1ヶ月間位は、便が良く出たのに、1〜2ヶ月位になると、便が出にくくなることがあります。これには、便を出す時のりきむ力(腹)が弱いことや、母乳不足、ミルク不足などの原因があります。御相談のお母さんの場合、赤ちゃんのお乳の飲みもよく、体重増加が順調なことから、母乳不足とは考えにくいようです。また、母乳栄養の場合、母乳の消化吸収がよいので、便の量が少ないため、便秘に傾きやすいということもあるようです。 便が出ない時の処置として、@果汁や砂糖水、マルツエキスを飲ませる。糖分が腸内発酵をおこして、腸の働きを良くします。《砂糖水の作り方》白湯100ミリリットルに対して白砂糖ティースプーンすりきり1杯を溶いたものAオムツ交換のたびに、お腹を「の」の字マッサージをする。また、赤ちゃんをうつ伏せにして、一緒に遊ぶ。腸の蠕動(ぜんどう)運動を良くしたり、腹圧を高めます。Bオリーブ油または、ベビーオイルを綿棒によくしみ込ませたものを、肛門に1〜1.5センチ入れて、軽く円を描くように動かしてみましょう。この時、片方の手は、赤ちゃんのお腹をマッサージするとより効果的となるでしょう。浣腸はくせになるからと思い、何日も便が出ないままにしているお母さんがいますが、かえって腸内で水分が吸収され硬くなり、排便困難になることがあります。いろいろな処置を行っても、排泄されない場合は、かかりつけの小児科医に相談することをお勧めします。 |
| ★育児不安 |
| Q. 4ヶ月になる男の子の母です。2ヶ月前に転勤で初めての土地にきました。近くには親戚も友人もなく、核家族で夫の帰りも遅いため、1日の大半を赤ちゃんと2人だけで過ごしています。日中は誰とも話せず、赤ちゃんと2人きりなので、時々不安になり、赤ちゃんと一緒に泣きたくなってしまいます。時々散歩にも出かけ、ご近所の方とお会いすることもありますが、小さいお子さんのいらっしゃる方はなく、あいさつ程度しかしません。赤ちゃんは可愛いのですが、毎日孤独で耐えられません。 |
| A. 子育て中のお母さんで、このような悩みを抱えていらっしゃる方は多いようです。最近は近隣同士の関係も希薄になっていますし、慣れない土地ではなおさらのこととお察しします。 しかし、お母さんの沈んだ表情や不安な様子を、赤ちゃんは敏感に受け止め、赤ちゃんも不安になってしまいます。そして、泣いてばかりいる赤ちゃんを前にして、ますますお母さんが不安になるという悪循環が繰り返されることになりかねません。 このような時、家の中に籠(こ)もっていたのでは、気が滅入る一方です。思い切って、赤ちゃんと散歩がてら外にでてみましょう。ご近所に小さな子はいないということですが、まずは、ご近所の方に、子どもの集まるような公園がないか尋ね、お子さんと一緒に出かけてみましょう。同じ年頃の子を持つお母さんとは共通の話題も多く、気の合う方が見つかるかもしれません。また、最近は、子育てサークルがたくさんできています。市町村の母親学級から発展したものや、乳児健診や公園で知り合った仲間同士で作り、活動しているようです。子育てサークルについての情報は、居住地の市町村役場や児童館などに問い合わせてみましょう。 子育て中は極力孤独にならないようにし、子育ての喜びや悩みを共有し合える仲間を持つことが大切ですね。 |
| ★事故 |
| Q. つかまり立ちを始めた10ヶ月の男の子がちょっと目を離したすきに後ろに転倒し、テーブルの角に頭をぶつけてしまいました。すぐに泣き、その後はこぶが少し出来ただけで本人はけろりとしていますが、大丈夫でしょうか。 |
| A. 乳幼児は、体に比べて頭が大きくバランスが悪いので、転びやすく頭を打つ率が高いといえます。頭を打った場合で問題になるのは、受傷直後に中枢神経症状があるかどうかです。「ぐったりとして泣かない」「呼び掛けに対し反応がはっきりしない」といった意識障害はもちろんですが、「けいれんを起こす」「顔色が悪くなる」「嘔吐する」といった症状が現れた場合には、早急に脳神経外科医などの専門医による受診が必要です。中枢神経症状を伴う場合には『脳震盪(のうしんとう)』のように数時間で意識が回復する軽症なものもありますが、徐々に脳出血を生じる『硬膜下血腫』などの場合があり慎重な経過観察が必要になります。 一方、相談者のように受傷直後に中枢神経症状はなく、頭のこぶや擦り傷だけで大泣きした場合であっても、中には、後日それが原因で脳内出血を生じる場合もありますので受傷後の観察は必要です。念のため、受傷当日は安静を保ち入浴は控えた方が良いでしょう。さらに、その後数日間はけいれんや嘔吐、発熱といった中枢神経との関係も考えられる症状が現れるかどうか注意をした方がよいでしょう。 こぶや傷の手当ての方法についてですが、こぶは皮下出血ですからぶつけた直後は、氷水などで冷やして出血の広がりを抑えることが大切です。広がりが止まれば、後は自然に周りの組織へ吸収されますので冷やす必要はありません。頭の傷は、擦り傷程度なら消毒だけでも良いと思いますが、切り傷で出血がある場合はその部分の毛髪は短く切り、消毒し、清潔なガーゼで傷を保護することが必要です。 |
上記の文章をダウンロードされる方は、下の画像をクリックして下さい。