乳幼児の事故  予防法と、とっさの時の対処法 
 子供の事故は親の責任! 乳幼児の事故防止には、何気ない日常の行動もた
まには子供の視点に立って見直すなど、細やかな気遣いが必要です。


0〜5ヶ月に多い事故
ベビーベットやベビーカー
 ハイハイをする月例になっていなくても、バタバタと身体を動かして少しずつ移動しているのです。ちょっと目を離したすきにベッドなどから転落したり、すき間に指を挟んで怪我をするなど事故が起こります。

あかちゃんをつれて外出するのに使われる持ち手の付いたかご
 親が持ち手を替えようとした時や、赤ちゃんを運んでいてバランスを崩した時に転落させてしまうことが多いようです。物を運ぶような気軽さで赤ちゃんを扱わないことが基本です。


6ヶ月〜1歳半に多い事故 T
誤飲@ たばこ
 この頃の赤ちゃんは、ハイハイやつかまり立ちを始めるなど、行動範囲が飛躍的に広がる時期です。 事故はたばこを吸う父親がいる休日に多く、保護者が近くにいながら発生した事例もありました。 ジュースの空き缶などを灰皿代わりに使うのは誤飲のもとですから決してしないでください。

誤飲A ボタン電池・ゴキブリ用のほう酸団子・防虫剤・洗剤・アルコール飲料など
 子供の目の高さで、身の回りを常にチェックするよう心がけてください。


誤飲事故が発生したとき

医療機関にかかるまでの間に家庭で行う応急処置! 
誤飲したもの 対処法
たばこの葉・吸殻 飲食を避け、吐かせて医療機関へ
たばこを浸した溶液 水または牛乳を飲ませて、吐かせて、医療機関へ
洗浄剤・漂白剤など(強酸または強アルカリ) 水または牛乳を飲ませて、医療機関へ
防虫剤 水を飲ませて、吐かせて、医療機関へ
ホウ酸団子(ホウ酸) 水または牛乳を飲ませて、吐かせて、医療機関へ
灯油・ベンジン等(石油製品) 何も飲ませず、吐かせず、医療機関へ


6ヶ月〜1歳半に多い事故 U
水の事故(家庭内) 風呂場での転落、洗濯機、水槽、ベビーバス
 バケツの水程度の少量でも事故になります。
 浴室には小さな子供が自由に入れないようにしたり、洗濯機のそばには踏み台になるものは置かないなど細かい気配りをしてください。

やけど
 テーブルの上に置いてあったカップをひっくり返して熱湯を浴びてしまったり電気炊飯器や電気ジャーポットの蒸気孔に触ってのやけどが多発しています。
 乳幼児は特に好奇心が旺盛で、興味あるものにはすぐに手をのばしてしまいます。子供の皮膚は大人の半分以下の厚さのため、やけどの被害は大人の倍以上になるようです。
 アイロンなども含めて、熱くなる家電製品のコードやコンセントの位置、使用場所にも十分気を配ってください。


1歳半〜4歳に多い事故
遊具による事故
 赤ちゃんを卒業して乳児期に入ってきますと、よちよち歩きが始まり親の目がさらに届かなくなりがちです。家や車のドアに指を挟む事故、ジャングルジムなどの遊具による事故が上位になっていました。
 階段はどの年齢層にも、自転車は1歳半を過ぎてくると各年齢層に多く見られます。 おもちゃによる事故も2歳が一番多く、小学生以下の子供では全体の83%を占めています。男児は女児より約2倍多く事故を起こしていました。
飲み込む、耳や鼻に入れる、がもっとも多かったのですが、おもちゃによる擦り傷、打ち身、切り傷、指し傷や目の障害もかなりの割合で増えています。
(国民センター 暮らしの危険より)


「中毒110番」 (財)日本中毒情報センター
大阪 0990−50−2499(毎日24時間、年中無休)
つくば 0990−52−9899(毎日9〜17時、12/31〜1/3を除く)
*(財)日本中毒情報センターでは、科学物質による急性中毒の緊急の相談(問い合わせ)に24時間体制で応じている。<ダイヤルQ2 / 3分間300円>


STマーク(Safety Toy)
(社)日本玩具協会の定めた自主基準に合格したおもちゃに付いています。
おもちゃは、安全性を第一に考えて選ぶ必要があります。購入に当たっての一つの目安としてください。

メモ@ 蜂蜜
 乳児ボツリヌス症という疾病があります。新生児が正常に発育したあと便秘が続き、吸乳力や泣き声が弱くなり顔面無表情や筋肉の弛緩を呈し、重症では呼吸困難、死にいたることが有ります。日本では発生例が少なく、その感染源もすべて特定されているわけではありませんが、この症状は1歳未満の乳児に蜂蜜を与えることにより発症する場合が多いものと考えられています。最初の誕生日がくるまで、蜂蜜を子供の甘味料として用いることは避けてください。
なお、この疾病は乳児特有のもので1歳以上の子供に蜂蜜を与えてもなんら問題はありません。

メモA こんにゃくゼリー
 噛み砕く力が弱いため喉に入ると弾力性と粘着性により声門に付着して気管口をふさいでしまうので、乳幼児には絶対に与えないようにしてください。

メモB チャイルドシート
 自動車で乗車中に交通事故があった6歳以下の子供のうちチャイルドシートを着用していた場合、非装着時に比べ死亡率が約8分の1に止まっていることが警視庁のまとめでわかりました。被害の軽減に大きな効果が期待できるようです。しかし、一方で使用方法を誤ると大怪我をする可能性もあり、ベルトが首にからまって子供が志望したと言う気の毒なケースもあります。また、夏場の車内では、ベルトのバックルの温度が80度近くまで上がってそれにふれた子供のやけども目立っています。取扱説明書をよく読み、上手に活用してください。



子供を交通事故から守るためチャイルドシートを着用しましょう。…平成12年4月1日〜着用義務化
チャイルドシートの着用高価を最大限に発揮させるためには、大人用のシートベルトが使えるようになるまでの間、子供の身体の大きさにあったものを正しく使う必要があります。

乳児用(ベビーシート)…目安 0ヶ月〜9ヶ月ごろまで
 乳幼児期は首が据わっていないので、寝かせておけるタイプになります。

幼児期(チャイルドシート)…目安 4ヶ月〜4歳ごろまで
 自分で座っていられるようになったらこのタイプを使います。小さいうちは後ろ向きに、大きくなったら前向きに座らせるのがベストです。

学童用(ジュニアシート)…目安 4歳〜10歳ごろまで
 大人のシートに座れるようになっても、シートベルトだけでは、身体にフィットしないので、座高を上げ背の高さを補います。座布団やクッションを代用するのは滑りやすく腰が安定しないので止めましょう。


** 膝の上のだっこはキケン!!
 自己の衝撃から、人間の力で子供を守ることはできません。もし自足40Kmで衝突したとしたら、体重10Kgの子供も、約30倍の300Kgに相当します。
到底腕力で支えられるものではありません。車外に投げ出される危険性もあります。膝の上でだっこするのは、絶対止めましょう。

チャイルドシートは後ろの席で
チャイルドシートは後席に取り付けてください。
やむ終えず助手席にチャイルドシートを取り付ける場合には、チャイルドシートを前向きでご使用すると共に座席を最も後方に下げるようにしましょう。

チャイルドシート使用の習慣づけを
 チャイルドシートに座らせると、泣き出して嫌がる子供も居ます。子供が嫌がらないよう、子供にチャイルドシートに座るしつけをし、習慣づけをしておくことが大切です。



覚えておきたい応急手当…救急車を待つ間に!
 子供が急に病気や怪我をしたとき、落ち着いて子供の状態を観察し、状況を悪化させないために、どのような応急手当をしたらよいかを身に付け、いざというときに備えておきましょう。

 熱があるとき
・熱があるときは冷やし、慌てず、騒がないことが大切です。
・掛け物はうすめに。

 ひきつけたとき
・静かに寝かせて熱をはかり、衣類を緩めて楽にする。
・頭は低めにし、横を向かせて嘔吐したとき、吐いたものが喉につまらないように配慮する。
・ひきつけが起こっている時間の長さを計っておくと、医師の診断の参考になる。

 止血法
・傷口を十分おさえる大きさの清潔なガーゼや布を当ててその上を強く押さえる。
・傷口を心臓より高くしておく。

 のどに物がつまったとき
・頭が肺より低くなるように身体を曲げ、背中の肩甲骨の間を強く4,5回たたく。
・手当てする者は、椅子に座るかひざまずく。

 やけどをしたとき
・流水でひやす
・刺激が強い場合はやけどしたところに直接水圧がかからないよう洗面器などに浸す。

 頭を打ったとき
・傷口をガーゼや清潔なハンカチで止血する。
・こぶがあるときは冷たいタオルか氷のうで冷やす。

 胸や腹を強く打ったとき
・救急車を待つ間、呼吸の湯有無を確認し楽な姿勢にする。


 救急車 電話 119
*救急車で受診するときの持ち物
   ・ 保険証
   ・ 現金
 夜間などは、保証金の請求がある場合があります。


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