−インフルエンザ−

インフルエンザウィルスによる呼吸器疾患です。
インフルエンザウィルスにはA,B,Cの3型が有り、A,Bは毎年のように流行がみられます。 潜伏期は通常2~3日を要すると言われ、臨床症状は飛沫感染(患者の咳や会話の際に細かい飛沫と一緒に病原菌が飛び散り、それを吸い込んだ人に感染する。)で吸い込んだウィルスの量、進入個所、増殖量によって決まり、合併症の誘発にも関係しています。 潜伏期が過ぎると全身症状が現れ、引き続き局所の呼吸器症状が現れます。前者は発熱、頭痛、倦怠感,違和感,腰痛,手足の痛み,関節痛などで、後者は咳,鼻水,鼻詰まり,咽頭痛です。 消化器症状として食欲不振,嘔吐,腹痛,下痢などがみられます。 特に免疫をもたない乳幼児では、中枢神経系(脳症)の合併症が起きやすく注意を要します。 予防接種の必要性を再検討すべきではないかといわれています。


−治療法−

1.一般療法
 清潔で緩やかな服装とし,安静を保つようにします。胸腹部の圧迫を避け,軽い寝具を用いましょう。 室内環境は室温を20℃前後に保ち、湿度(60〜70%)を与え、適宜換気を行うことが大切です。 食事は口当たりと消化吸収のよい食物を与え、十分な水分を与えてください。

2.対症療法
 発熱:解熱薬を常用する必要はありませんが、消耗を防ぐ意味で症状に応じて頓用として使用することがあります。 また坐薬は、過度の解熱による低体温を誘発しやすいので、乳幼児への使用は避けたほうが良いと言われています。 使用期間は熱の高い時期だけにしてください。

3.予防
 現在、もっとも有効な予防注射はワクチンの接種であると考えられています。しかし、1月の流行期に効果を発揮するためには、前の年の11月頃までに2回の注射を受けておく必要が有るとされています。数年前までは、国が集団摂取を実施していましたが、現在は個人でお医者さんでしてもらうことになっています。保険がききませんので実費と言うことになります。
 他に注意すべき点は、発熱、全身倦怠などの健康被害が皆無ではないと言うことと、予防注射による予防効果は80%ぐらいと言われていますので、そのあたりをお医者さんとお話し合いになった上でお受けください。 なお、流行が始まってから、予防注射をお受けになることは賛成できません。

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