[Mr.I のピッツバーグ紀行]

[第15話]

 第12話に続いて、私が観光に出かけた場所について、個人的な感想を述べます。皆さんの観光の役には立たないかもしれませんので、念のため。

★ボストン
 東海岸のかなり北のほうにある都市です。私が訪問した6月初旬は、初夏のように暖かい日だったにも関わらず、朝晩にはまだコートを着ている人が多くいました。いかにも、ピッツバーグより寒さの厳しい都市なんだろうなぁという気がしました。
 ガイドブックには「ヨーロッパ調の雰囲気のいい街」「シーフードが美味しい」「都会的で知性的な」などといった言葉が載ってましたが、あまりにもガイドブック通りの街だったのでコメントのしようがありません。
 アメリカを観光した知人からよく「アメリカって美味しいものが少ないと言うけどニューヨークは別格だよね」と聞きますが、私個人が両者をたった数日間ずつ訪問した範囲内の比較では、ニューヨークよりボストンのほうがずっと上だと思いました。また、地元の雑誌を見ると、ニューヨークに負けないくらい多くの特別美術展や有名ミュージシャンのコンサートがあり、プロスポーツも一通り揃っていて、滞在していて飽きない街のように思いました。
 一言でいうと、「アメリカとヨーロッパのいいとこどり」というのが感想です。もしアメリカのどこかに3年滞在しろと言われたら、私はピッツバーグよりニューヨークよりボストンを選ぶかもしれません。

★ボルチモア
 2回目のニューヨーク出張を終えた後、ワシントンDCに観光に行く前に立ち寄った街です。この町は、私の好きな画家マティスのコレクターとして知られるコーン姉妹のゆかりの街です。コーン姉妹が寄贈した絵画が多く見られるということで立ち寄ったのですが、残念ながら美術館のコーン姉妹のコーナーが工事中でした。そういえばニューヨーク近代美術館(MOMA)のマティスの絵画も、美術館の外に移動されていました。私は不運ですなぁ。ひょっとして、世界のどこかでマティス展なんぞやってるのかなぁ。日本でやってた、という情報がありましたらお知らせください。
 ボルチモアのメインの観光名所は、美術館よりも港沿いのスポットです。ここにはアメリカ最大級の水族館と、高層ビルの展望台、ショッピングスポットなどがあります。大阪の天保山というスポットに雰囲気が近いです(といって知ってる人はどのくらいいるんだろうか)。
 また、エビやカニを乳製品に絡めて調理するシーフードが有名なようです。インパクトではボストンの豪快なシーフードにかないませんが、こちらも日本人好みの味でけっこうイケます。
 ボルチモアなどというマイナーな街に行く機会のある人は少ないかと思いますが、ワシントンDCでもボルチモア(というかメリーランド州)風のシーフードを出す店は多いらしいです。

★ワシントンDC
 アメリカの首都であるワシントンDCでは、ホワイトハウス、国会議事堂、FBI造幣局、図書館、などなど多くの国家機関が無料でガイドツアーをやってます。また、美術館や博物館が非常に多く、何日いても飽きません。アメリカで私の訪問した街の中では、ダントツで「室内ばかり観光している街」だと思いました。
 観光のスケジュールをたてるとき、ガイドツアーがちょっと曲者です。非常に多くの人が並ぶので、どれだけ時間がかかるか見当がつきにくいです。それだけならいいのですが、整理券を発行するような場所で「1時間半後に出発」などというハンパな時間の整理券をもらってしまうと、その後の1時間半はほとんど何もできずに休憩するだけになってしまいます。
 また、国家機関や博物館の周辺には飲食店が少ないので、昼食や夕食に困ることもあります。ツアー待ちの時間つぶしにも飲食店が見つからないので、近くの芝生には、ツアー待ちの多くの観光者がゴロゴロとしながら過ごしてます。真夏や真冬は、ちょっと辛いかもしれません。
 私の行った時期のワシントンDCは、噂にも聞いていた通り、あまり治安はよくなさそうでした。国家機関や博物館の公開時間を終えると、勤務者も観光者もサッと移動してしまうので、午後7時やそこらにはヒトケがなくなってしまうのです。私はワシントンDC勤務者の多く居住しているバージニア州(ワシントンDCの中心部から地下鉄で15分やそこら)に滞在したのですが、値段の点だけでなく治安の点からも正解だったようです(と知人から聞きました)。
 あと、世界中の人が集まる街だけあって、いろんな国の料理が楽しめる街です(ワシントンDC観光関係のホームページの受け売り)。私が行った中では、ペルー料理がよかったです。

 

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