[ポルトガル旅行]

 これは最近私が滞在したポルトガルでの日常生活だけを簡単に記したものです。
 日本からはるか遠い、ユーラシア大陸の西のはずれにある、北海道くらいの大きさの国がポルトガルです。成田からロンドンを経由して12時間で首都リスボンに着きます。時差は8時間です。
 約一千万人の人が住んでいる共和制の国です。鶏が国を象徴する鳥。言葉はポルトガル語。農業、漁業、観光で成り立つ国ですが、1986年にEUの一員になってから経済を発展させ、最近ではEXPO98リスボン万博が開催されました。町の中を車で走るといたるとこ
ろにクレーンが稼動しているのが見受けられます。国は学校教育に力を入れていますが、大学を出てもそれにふさわしい仕事が無いため、みんな手に技術をつける学校に行きます。
 サッカーも盛んですが、収入が低いため、優秀な選手は外国へ行ってしまいます。
 大学の教授でも年収は400万円くらいです。
 髪の毛も黒く、背丈も日本人と同じくらいの、色の浅黒いラテン民族があくせくしない、のんびりした生活をしています。闘牛で牛を殺さないところを見ても温和な性格の民族と言いえます。
 物価は低く生活しやすいと言えます。スーパーには魚が山と並べられています。いか、たこ、いわし、鮭など。いわしやさばの塩焼きを食べるのを見るとびっくりします。
野菜も人参、きゃべつ、レタス、ジャガイモ、かぼちゃ、トマトなど。果物はりんご、イチゴ、バナナなど。オリーブ油を多用したサラダが美味しい。固いパンにオリーブ油をたっぷりつけて食べるが、バターはあまり使いません。
 ポルトガルには500人くらいの在留日本人が居ますが、殆どが大使館関係で、商社やメーカーの人は減っています。バブル経済がはじまる前、日本の商社が定年を過ごすのには最適な土地と宣伝し、かなりの日本人が移住したが、現在は殆ど日本に戻ってしまっている。定年後に新しい言語を習得することは至難の業。言葉の苦労に加えて風俗習慣の違いが障害になり結局日本人同士だけの集まりになり、現地に溶け込めない。しかし日本人同士でも移住した人すべてがすぐに仲良くなれるわけが無く、また、カトリックの国柄、洗礼を受けていないと死んだときにきちんと弔ってもらえない。その辺にうまくいかない理由があったのだろう。
 しかしながら「ユネスコ」の世界文化遺産に指定されているジョロニモス修道院(1502年)や、ベレンの塔(1505年)と、マヌエル様式の建物が多くあるこの国を旅するとき、イスラム、キリスト教、サラセン文化などの影響や、建国以来850年に渡るインド、アフリカ、ブラジルなどポルトガルの世界的規模の歴史的足跡をしのぶことが出来ます。
ワインを飲み、ひたすらショッピングにいそしむことを期待する人には向いていないかもしれません。

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