家庭での「救急事故」は、予防できます!!

 台風18号の上陸に伴い、日本列島に多くの死傷者と被害が残しました。
 突発的に襲いかかる自然災害を未然に防ぐことはとても困難ですが、家庭や地域ぐるみで予防することで、被害を最小限にくい止めることも可能となります。
 家庭内における「救急事故」も、簡単な予防措置をとることで、未然に防げるケースが多くあります。
 これらの「危険因子」は、乳幼児はもとより、高齢者・中高年者などの年代にも多数潜んでいます。
 例えば、乳幼児の場合、誤飲による『窒息』や『中毒』、階段・ベランダからの『転落』、浴槽・水バケツ等による『溺水』、布団やソファーによる『窒息』、ストーブや鍋への接触、湯沸かしポット・炊飯器の蒸気による『やけど』など多数あります。
乳幼児を抱えて乗用車を運転するような「人間エアバック」など、言語道断です。



 高齢者では、食べ物『特にお餅』による『窒息』、転倒に伴う『骨折』、長風呂による『溺水』などがあります。
 中高年では、『脳卒中』、ストレス・過労・暴飲暴食などによる『各種疾病』があげられます。 



 これらの事故は、本人はもとより、家族が油断することで、悲惨な事故は気付かぬうちに忍び寄ってきます。

<予防の方法>
乳幼児では、
 @ 危険な物品(やけどや誤飲等)は、手の届かない所に置いてください。
 A 浴槽の水は抜いておいてください。また、浴室の施錠は外の高い位置に取り付けてください。
 B 階段等に柵を設けてください。
 これらを心掛けることにより、救急事故は簡単に防げます。

高齢者では、
 @ 餅・かまぽこは、小さく切って食べてください。
 A 屋内の段差は、低くしてください。
 B じゅうたんなどは、めくれないように固定してください。

 また、風呂で長時間にわたって浴槽に入っていると、全身の血管がひろがり、脳貧血の状態になって『溺死』するケースも多いようです。
これも、
 C 家族が、時々様子を見にいったり、声をかけてください。
   冬期間における中高年の『脳卒中』は、暖かい寝床からトイレなどの寒い場所に行く際に多発しています。
 これも暖かい所から寒い所に行く時は、ガウンなどを着て保温に心掛けたり、少しオーバーに言えば、毛糸の帽子や靴下などを着用して予防すれば随分と違ってきます。
 また、日頃の食生活に注意するすることで、多くの疾病から身を守ることが可能となります。
 たくさんの具体例をあげましたが、これらの救急事故は、一般の方にはほとんど知られておらず、多くの人には″対岸の火事″のごとく、他人事状態となっています。
 
これらの事故が、最愛の夫・妻や我が子の身にふりかかって初めてその悲劇を経験します。その悲劇も、家族にしか理解できないものでしょう。
 そこで、悲劇を迎える前に、簡単な予防措置をとって、「危険因子」を家庭内から排除して頂きたいのです。

 当署では、救急講習を通じて、万一に備えた『救命手当』や家庭内事故の『予防措置とその対応』について住民の方に対して普及に努めていますが、まだまだ浸透していないのが現状です。
 皆さんもこれらのことについて家族や同僚、友人の方々と話し合ってみませんか!
 一生に一度、使うかどうかわからない救命手当ですが、”万一”に備えて、この『救命講習』を受講しておいてください。

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