救急隊が現場到着するまで「救命手当」を行いましょう!

==== 口頭による応急手当の指導方法 ====
<指導要領のマニュアルは作成済み>
   救急車の出動要請を受けた際の応急手当の口頭指導については、「通報時点」と「出動途上」によるとに分類されると思われるので紹介します。

1.119番通報時における口頭指導急病人やけが人が発生した場合、最寄りの消防機関に「119番」通報して救急車を要請する。
  この通報時点で、通信指令員が患者の発症状況や現在の容体を通報者が理解しやすく聴取する。
  この聴取結果から緊急を要するような場合には、誰にでもできる簡単な応急手当を指導し、それと同時に他の指令員が救急車を出動させる体制をとっている。
  しかし、状態がはっきりしない場合や生命に直接関わるような状態の場合には、簡応急手当を指導してすぐに救急隊にその旨を連絡をする。

2.救急車出動途上における口頭指導救急隊が出動した直後、指令内容が上記の内容の場合や生命に関わると判断した場合、また応急手当を行った方が良いと判断した場合には、車載電話を用いて現在の病状・症状を一般の方にでもわかるような言葉を用いて聴取し、その病状に合った応急手当を指導する方法をとっている。
 私は救急業務の経験が長いので、数分という時間を少しでも効率的に使えないかと思い、救急車に車載電話が設置されて、その後この方法をとり始めた。
 この方法を他の救急隊に説明したが、なかなか普及しなかったが、一昨年、出動途上における応急手当の指導のおかげで、55歳の女性が一命を取り留めた症例があった。
 この症例を所属研修や日本救急医学会北陸地方会や富山県救急医療研究会で発表させていただいたお陰で、この方法が徐々に他の救急隊にも浸透してきた。
 「尊い生命」は、当たり前ですが一生に1回しかないので、我々はその1回1回の出動を大切にして、効率的で確実な救急処置を実施しなければならないと日頃から自負している。

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