14 ステロイドの副作用

1993年5月15日号に掲載

「異性禁止と浮かん顔」〜異性(ボーイフレンドあるいはガールフレンド)とつきあって
はいけないと言われて、さえない顔をしているということでしょうか?

ステロイド(副腎皮質ホルモン)の副作用はこのように覚えると便利です。

異−−−→(胃)胃腸障害(消化性潰瘍)
性−−−→(精)精神神経系障害(多幸感、不眠、興奮)
禁−−−→(筋)筋無力症
止−−−→(脂)脂質代謝異常(脂肪沈着)
と−−−→(糖)糖代謝異常(糖尿病)
浮−−−→(浮)浮腫
かん−−→(感)感染症の悪化
顔−−−→(顔)満月様顔貌(ムーンフェイス)

この他、緑内障とか骨多症孔などの副作用も有りますが、上記を覚えていればまあ大丈夫です。

ところでステロイドと言えば、副腎皮質ホルモンとすぐに思ってしまいますが、ステロイド骨格を持った薬物は他にも有ります。男性・女性ホルモンは当然として、利尿剤のアルダクトンA,それにジゴキシン、ジギトキシンなどもステロイド骨格を持っています。これらの副作用を調べてみますと、アルダクトンAやジゴシンでは、時に女性型乳房や月経異常、また電解質異常、精神症状、体重増加、胃腸障害などステロイド剤と共通する副作用が発現することがあります。


クイズ:上記の文章に登場する薬品の構造式〜略

【注】病院でもらわれたステロイド剤は、ちゃんと専門の先生が副作用のことも考えて処方されているので、必要以上に心配することはありません。ステロイド剤は自分勝手に飲んだり飲まなっかったりすることが一番いけないのです。

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